FFMのハイン将軍は、妻子をファントムに殺された。 だからこそ、ファントムの根絶を心の底から願っていた。
彼は、ファントムを殺そうとした。ゼウス砲を使ったことも、バリアシティのバリアの出力を弱めたことも、彼の心に従ったにすぎない。それ以外の、何でもない。
FF7のルーファウスは、星の危機を真剣に考えていた。 だからこそ、魔晄キャノンを使った。 FF7ACにおいて、カダージュたちの処理はクラウドと協力して行われた。
ハイン将軍の計画も、ルーファウスの計画も、失敗に終わった。 彼らは、異物を武力で排除しようと試みた。
ファントムはアキによって星に還され、カダージュもエアリスによって星に還され、星痕の患者も救われた。
ハイン将軍は、ファントムに侵されていなかったが、ルーファウスは星痕の患者だった。 星痕の患者であったルーファウスは、星痕の患者を滅ぼせば事は終わると考えなかった。 ファントムに侵されていたアキは、彼らが救済されるべきと知った。
もし、星痕の患者を滅ぼしていたなら?
星痕を宿した死者の思念。それはライフストリームとともに星を巡りやがて星を侵食する…
星痕患者の死を集めたものが負のライフストリームであり、セフィロスの糧となった。
星痕の患者を滅ぼすことは、ファントムを滅ぼそうとすることと同義であろう。
身悶える精神エネルギーも、遺恨による負のライフストリームも、大差あるまい。
FF8は、どうだろうか。アルティミシアは、力によって滅ぼされた。ハインは、終わりではなくなってしまうのだろうか。
その、存在が存在し得ない結果こそが、時間の無限ループという奇妙な終わりを、永遠に終わることの無い否劇を齎したのかも知れない。