2007年09月03日

ホールド型とインパルス型ディスプレイにおける残像

しばしば、液晶はホールド型であるために、応答速度が向上しても残像は消えないといわれます。 最近では、対策として中間フレームを生成し、フレームレートを高める等の対策が行われています。

インパルス型では、表示された画像は一瞬で消え、次の画像表示時に再び一瞬だけ表示される事を繰り返す。 ホールド型では、一度表示された画像は次の画像表示時まで同一の画像を表示し続ける。 等と説明されているようです。

では、どうしてホールド型では、残像が発生するのでしょうか。

人は動く物体を見るとき、物体を目で追いかけます。つまり、動いている物体を見ているといっても、目に映る物体は静止しており、背景は移動しているという事。 そのため、目で追いかけている動く物体はくっきり見え、背景はぶれます。

ホールド型ディスプレイに於けるオブジェクトの表示位置と視線の乖離

現実世界とは違い、ディスプレイに映る画像は短い時間の間に静止画を更新し続ける事で、あたかも動いているように見えます。 ディスプレイに映る動く物体を見るときも、視線は動く物体を追いかけます。しかし、動いている物体は、短い時間ごとに飛び飛びにしか移動できません。 しかし、人間の視線は一定速度で移動し続けます。このとき、物体と視線の位置が小刻みにずれてしまいます。

赤枠が視線、青い玉が画面に表示される画像です。赤枠は滑らかに動き続けますが、青玉は時々しか動きません。 そのため、赤枠と青枠の位置関係がずれてしまいます。

ホールド型の60fpsのディスプレイに於ける動く対象に視線を合わせた場合の再現画像 ホールド型の60fpsのディスプレイに於ける動く対象に視線を合わせた場合のぶれの再現

このアニメーションは、ホールド型ディスプレイ上を一定の速度で動く物体に視線を合わせた場合に目に映る画像を再現したものです。 つまり、先ほどのアニメーションの赤枠で示した目に映る画像を再現したものとなります。

実際には、ボールは極めてすばやく動きます。そのため、動きではなくブレとして認識されます。

ホールド型の120fpsのディスプレイに於ける動く対象に視線を合わせた場合の再現画像 ホールド型の120fpsのディスプレイに於ける動く対象に視線を合わせた場合のぶれの再現

こちらは、先ほどのホールド型ディスプレイの駆動周波数を倍に向上させたもののイメージです。 移動距離が短くなったため、ブレが低減されています。

インパルス型の60fpsのディスプレイに於ける動く対象に視線を合わせた場合の再現画像

こちらは、インパルス型の場合。一瞬しか画像が表示されないので、移動距離が短くなります。 しかし、いつでも点滅しているため、チラツキとして感じられる場合があります。

CRT60fpsのディスプレイに於ける動く対象に視線を合わせた場合の再現画像

こちらは、ブラウン管の場合。ブラウン管では残光が生じますが、素早く収束します。 そのため、先のインパルス型のように残像が視認されにくいです。

本題とは外れますが、残光が完全に認識できないレベルにまで落ち込むには、随分と時間がかかります。 そのため、中間応答は素早いものの、白から黒への変化には時間がかかるため、残像として認識されます。 例えば、黒地に白の文字がスクロール表示されている場合、強烈な残像が発生します。 映画のスタッフロールでは、とても確認しやすいでしょう。 この残像は液晶の比ではないのですが、ブラウン管の残像に関して触れられる事は殆どありませんねぇ…。

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